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「」は邦画映画。
映画のストーリー(あらすじ)
管理人です(^^)/
是枝裕和監督の『怪物』、見終わった後にすぐ誰かと話したくなる映画ですよね。というか「あれ、結局どういうことだったの…?」って、しばらく頭から離れないやつです(´・ω・`)
僕も一回見ただけだと消化しきれなくて、結局もう一回見ました。そしたら一回目とまったく違う景色に見えてきて鳥肌が立ったんですよね。この映画、同じ出来事を3回くり返すんですが、見る角度が変わるだけで「悪者」がコロコロ入れ替わるんです。
この記事では、僕なりに『怪物』のタイトルの意味と、賛否が分かれるあのラストの意味を考察していきます。マジで考えがいのある一本なので、見たけどモヤモヤしてる人はぜひ最後まで読んでみてください!
※この記事は結末まで思いっきりネタバレしています。まだ見ていない人はブラウザをそっと閉じてください…(><)
映画『怪物』はどんな話?
舞台はとある地方都市。シングルマザーの麦野早織(安藤サクラ)は、息子の湊(黒川想矢)の様子がおかしいことに気づきます。「人間の脳を豚の脳と入れ替えた」なんて不穏なことを言い出したり、片方だけ靴がなかったり、自分で髪を切ってしまったり。
問い詰めると、湊は担任の保利先生(永山瑛太)に暴力を受けていると打ち明ける。早織は学校に乗り込みますが、校長をはじめ先生たちの対応はどこか他人事で、保利本人も心がこもっていない謝罪をするばかり。母親としての怒りはどんどん膨らんでいきます。
…と、ここまでが「母親の視点」のパート。ところがこの映画、ここから同じ時間を「保利先生の視点」、そして「子どもたちの視点」でもう一度なぞっていくんです。そして、そのたびに「怪物は誰なのか」がひっくり返っていきます。
3つの視点が見せる“嘘”の正体
この映画のいちばんの仕掛けは、坂元裕二さんの脚本による「視点を変えると真実がまるごと裏返る」構成です。
母親パートでは、保利先生はどう見ても「子どもに手を上げるヤバい教師」に見える。ところが先生パートに入ると、保利は生徒思いの不器用な人で、むしろ湊の方が同級生の星川依里(柊木陽太)をいじめているように見えてくる。さらに子どもパートまで来ると、その「いじめ」に見えた行動の意味すらもう一度ひっくり返るんです。
つまり僕たち観客は、母親パートを見ている時点で「保利=怪物」と勝手に決めつけさせられている。情報が足りないまま、見えている断片だけで誰かを“怪物”に仕立て上げてしまう。これって、まさに僕たちが日常でSNSやニュースを見てやっていることそのものなんですよね…(´・ω・`)
「怪物なんて、どこにもいなかった」。見終わってからこの構造に気づくと、ゾッとすると同時に、ものすごく優しい映画だったんだと分かります。
タイトル『怪物』の意味|“怪物だーれだ”は誰のこと?
作中で湊と依里が遊ぶ、「怪物だーれだ」というゲームがあります。これがタイトルと直結しているのは間違いないですよね。
僕の解釈はこうです。この映画が言う「怪物」とは、特定の悪人のことじゃない。「普通」からはみ出した人を、勝手に“怪物”と名付けてしまう、その視線そのもののことだと思うんです。
湊と依里は、世間の言う「普通の男の子」のかたちに自分が当てはまらないことに、薄々気づいて苦しんでいる。「自分は怪物なんじゃないか」と。でも、本当に怪物だったのは彼らじゃなくて、彼らに「普通であれ」と圧をかけてくる周りの空気の方だった。「怪物だーれだ」という無邪気な遊びが、こんなに切ない問いに変わるとは思いませんでした(><)
ラストの意味|二人は死んだの?生きてるの?
そして賛否が分かれる、あのラスト。台風の夜、土砂崩れのあと、湊と依里が光の中を駆けていく——。「これは二人が死んで、天国に行ったってこと…?」と受け取った人、めちゃくちゃ多いと思います。僕も一回目はそう思いました。
でも、これははっきり答えが出ています。是枝監督も坂元さんも「二人は生きています」と明言しているんです。
その根拠は作中のセリフにもちゃんとある。生まれ変わりについて二人が交わす、こんな会話です。
「生まれ変わったのかな?」
「そんなのないと思うよ。元のままだよ。」
つまりラストは「死んで別の存在に生まれ変わった」じゃなくて、「何も変わらない“元のまま”の自分で、それでも前に進んでいく」という、生きることへの祝福なんですよね。だからあの光は、あの世の光じゃなくて、嵐が明けたこの世界の朝の光なんだと思います。
個人的にここで効いてくるのが坂本龍一さんの音楽です。遺作のひとつになった楽曲『Aqua』が流れるんですが、是枝監督いわく作品全体が「火で始まって、水で終わる」構成になっている。冒頭の火事の混乱から、最後の雨と水へ。浄化されて、生きて朝を迎える。そう考えると、あのラストはちゃんと希望なんだと腑に落ちました(*^^*)
僕がこの映画でいちばん刺さったところ
僕がいちばんやられたのは、結局「分かり合えなさ」を描いた映画なのに、最後まで誰のことも“悪者”として切り捨てないところです。
母親も、先生も、校長先生でさえ、それぞれの視点に立てば必死に生きているだけ。なのに、互いの全部が見えないせいで、すれ違って、傷つけ合ってしまう。誰も悪くないのに、こんなに悲しいことが起きる。この苦さと優しさが同居している感じが、是枝監督と坂元さんの真骨頂だなと٩(๑`^´๑)۶
一回見て「モヤッとした」で終わらせるのは、正直もったいない映画です。二回目は全員の表情の意味が変わって見えるので、マジでおすすめします!
『怪物』はどこで見れる?
『怪物』を見返したい、まだ見てない人は、各動画配信サービスでの配信状況をチェックしてみてください。考察を読んだあとにもう一度見ると、ぜんぜん違う映画に見えるはずです(^^)/
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『怪物』が刺さった人におすすめの映画
『怪物』みたいに「見終わってから考えたくなる」「人の見え方がひっくり返る」映画が好きな人には、このあたりもめちゃくちゃおすすめです。
- → 『灼熱の魂(Incendies)』の考察・解説はこちら(衝撃のラストで有名な、考えさせられる重い名作)
- → 『死刑にいたる病』のレビューはこちら(後味の悪さと人間の怖さなら随一の邦画サスペンス)
- → 『ミッドナイトスワン』のレビューはこちら(“普通”からはみ出した人の痛みを描いて号泣必至)
『怪物』は、見る人によって受け取り方がここまで変わる稀有な映画です。ぜひあなたなりの“怪物”の正体を見つけてみてください。最後まで読んでくれてありがとうございました!(^^)/
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