2018年6月23日公開

ガザの美容室(Degrade)

ガザの美容室(Degrade)
©ガザの美容室

パレスチナ、ガザの小さな美容室を舞台に、戦争状態という日常をたくましく生きる13人の女性たちを描く。

映画ガザの美容室(Degrade)の予告動画

映画ガザの美容室(Degrade)のストーリー(あらすじ)

パレスチナ自治区、ガザ。クリスティンが経営する美容院は、女性客でにぎわっている。

ガザの美容室(Degrade)
©ガザの美容室

店主のクリスティンは、ロシアからの移民。
ロシアで出会ったパレスチナ人男性との結婚を機にガザへ越して、美容室をオープンした。

美容室のアシスタントのウィダトは、恋人で、マフィアの一員アハマドとの関係に悩んでいる。彼はドラッグや武器を売りさばき、つい先日は動物園のライオンを盗んで来たことでハマスからマークされている札付きのワルだ。

亭主の浮気が原因で離婚調停中のエフィティカールは、弁護士との逢瀬に向けて支度中。

結婚式を今夜に控えたサルマは実母と義母との関係に少し辟易している。
花嫁の母は喘息持ちで、これまでに何度も大都市エルサレムの病院に行くための通行許可を申請したが、イスラエルに拒否されたのだという。

臨月の妊婦ファティマは、出産前の最後の美容室に妹と共にやってきた。

戦争で負傷した兵士を夫に持つサフィアは、夫に処方された薬物を常用する中毒者だ。

敬虔なムスリムであるゼイナブは、これまでに一度も髪を切ったことがなく、女だけの美容室の中でも決
してヒジャブを取ることはない。

離婚経験のあるソーサンはかつて、女房より祈りが大切という男性と結婚していたと話す。

それぞれの事情をもつ、個性豊かな女性たち。

ガザの美容室
©ガザの美容室

そんな折、美容室の送電がストップする。
ガザでは電気の供給が不安定で、予備の電源は小さな発電機に頼るのみ。それも、国境が封鎖されているため、ガソリンも届かない。
小さなあかりしかなく、暑い美容室の中で扇風機もつけられない状況。外はイスラエルのドローンの音と、不穏なざわめきが続いている。

思い通りに進まないことに苛立ち、不安を隠しきれない客たち。
陣痛が始まった妊婦のためにタクシーを呼んだその時、通りの向こうで銃声が鳴り響いた。マフィアせん滅のために、ハマスが攻撃を開始したのだ。

ガザの美容室(Degrade)
©ガザの美容室

激しい銃声と爆撃音の中、
「銃声なんて毎度のことよ」
「外のことはいいから髪を切って」
と気丈にふるまうも、マニキュアを塗る手が震える。

周りの道路は完全に封鎖され、店からは出られない。
結婚式に間に合わない花嫁に、せめてもとドレスを着せる。
女性たちが口々に「ハマスもファタハもクソ」「現政府がもたらすのは貧困と破壊だけ」と不満を漏らすと、薬物中毒のサフィアが話し始める。

ガザの美容室(Degrade)
©ガザの美容室

「もし、女だけの政府をつくるなら――」。
しかし、極度の緊張状態の中、小さな美容室も平和ではいられない。サフィアとエフィティカールの諍いが始まると、クリステンがこう叫んだ。「私たちが争ったら、外の男たちと同じじゃない」

爆音は続き、アハマドが瀕死の状態で美容室へ逃げ込んできた。匿おうとするも、ドアは開けられ、彼はハマスに連れ去られていった。

やっと開かれた美容室の扉、その外は火の海だった――。

映画ガザの美容室(Degrade)について

パレスチナ、ガザの小さな美容室を舞台に、戦争状態という日常をたくましく生きる13人の女性たちを描く。

パレスチナ自治区、ガザ。クリスティンが経営する美容院は、女性客でにぎわっている。
離婚調停中の主婦、ヒジャブを被った信心深い女性、結婚を控えた若い娘、出産間近の妊婦。
皆それぞれ四方山話に興じ、午後の時間を過ごしていた。しかし通りの向こうで銃が発砲され、美容室は戦火の中に取り残される――。

第68回のカンヌ国際映画祭批評家週間に出品され話題を呼んだ本作は、ガザで生まれ育った双子の監督ダルザン&アラブ・ナサールによる初の長編で、戦争状態という日常を生きる女性たちをワンシチュエーションで描き、戦闘に巻き込まれ、監禁状態となった人々の恐怖を追体験する衝撃作である。

極限状態のナカ、女性たちは平成を装うも、マニキュアを塗る手が震え、小さな美容室の中で諍いが始まる。すると1人の女性が言う。「私たちが争ったら、外の男たちと同じじゃない」
――いつでも戦争をするのは男たちで、オシャレをする、メイクをする。たわいないおしゃべりを、たわいない毎日を送る。それこそが、彼女たちの抵抗なのだ。

監督は本作についてこう話ししている。
「世界の人々は、パレスチナ人が苦しみを語ることを期待している。でも僕らは、戦争よりも暮らしを描くことが大切なんだと信じている。パレスチナの女性は、虐げられているかのように、外の世界のことは何も知らないかのように思われ描かれる。だけど彼女たちは戦争中だって常に人生を選択している。ボkルアは、そんな人々の暮らしを映画にしたかったんだ。死ではなく人生を描きたい。ガザ侵攻で人々が殺されている時に、僕らが負った責務は、彼らの人生を語ることだった。」

本作のDEGRADEはフランス語で「退廃」、またその名前を付けたヘアスタイルを意味する。

映画ガザの美容室(Degrade)の監督や出演俳優について

映画タイトル

ガザの美容室(Degrade)

映画ガザの美容室(Degrade)の製作国

  • パレスチナ
  • フランス
  • カタール

映画ガザの美容室(Degrade)のジャンル

映画ガザの美容室(Degrade)のキャッチコピー

オシャレする。メイクをする。たわいないおしゃべりを、たわいない毎日を送る。それが、私たちの抵抗。

映画ガザの美容室(Degrade)の公開年

2018年

映画ガザの美容室(Degrade)の監督

タルザン&アラブ・ナサール

映画ガザの美容室(Degrade)の主要キャスト

  • ヒアム・アッバス
  • マイサ・アブドゥ・エルハディ
  • マナル・アワド
  • ダイナ・シバー
  • ミルナ・サカラ
  • ヴィクトリア・バリツカ

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